![]() ![]() 株式会社 三陶
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2020/05/12
【素材について】
素材の違い ①
意外と知られていない各種素材の特徴を、比較しやすいようにまとめてみました。 【磁器】 「石由来の原料を主成分とし、透光性があり、吸水性が無い」ことが定義となります。 強度があるので薄く作ることができ、耐久性が高いのが特徴です。 ただし、熱衝撃に対しては弱い一面があります。 普段使いの食器に適した素材です。 <主な産地> 美濃焼、瀬戸焼、有田焼、波佐見焼など <使い方> 〇 食洗機、電子レンジ △ オーブン(ものによります) ✕ 直火 【半磁器】 磁器と陶器の中間の性質をもち、土味(温かみ)がありつつも、釉薬の発色が良いのが特徴です。 熱衝撃に比較的強く、業務用オーブンでも使用可能。 吸水性があるので、釉薬部に貫入が入ることもあります。 萬古焼では、オーブンウェアの素材としても積極的に使用されています。 <主な産地> 萬古焼、瀬戸焼など <使い方> 〇 食洗機、電子レンジ、オーブン ✕ 直火 【陶器】 土由来の原料を主成分としています。 温かみがある反面、強度が弱いので厚く作られることが多いのが特徴です。 使用していく中で色合いが変わっていき、味わいが出てきます。 吸水性があるので、釉薬部に貫入が入ることもあります。 萬古焼では、食器用に用いるほか、土鍋などの【耐熱陶器】も作っています。 <主な産地> 萬古焼、伊賀焼、信楽焼、益子焼、萩焼など <使い方> 〇 電子レンジ △ 食洗機(ものによります) ✕ 直火、オーブン 【炻器(せっき)】 陶器の一種ですが、吸水性がほとんど無いのが特徴です。 その特徴を活かし、急須など、液体を入れる器の素材として使われることが多いです。 反面、磁器と同様に、熱衝撃に弱い一面があります。 萬古焼では、【紫泥(しでい)】と呼ばれる、独特な紫褐色の急須や器を作っています。 <主な産地> 萬古焼、常滑焼など <使い方> 〇 電子レンジ △ 食洗機(ものによります) ✕ 直火、オーブン 2020/05/11
【素材について】
素材の違い ② ~耐熱陶器~
萬古焼で使われている【耐熱陶器】について紹介します。 【耐熱陶器】 素材の中に、加熱や冷却に対して強くなる原料を混ぜ合わせています。 これにより、直接火にかけても使える器を作り出すことができます。 特に、萬古焼の土鍋は「火にかけても割れない土鍋」として全国に知れ渡り、 今では、国産土鍋の80%のシェアを占めるに至っています。 <製品例> 土鍋、ごはん釜、焼芋鍋、陶板、煎じ土瓶など <使い方> 〇 直火、オーブン、電子レンジ △ 食洗機(ものによります) ![]() 2020/05/10
【素材について】
素材の違い ③ ~紫泥~
萬古焼で使われている【紫泥(しでい)】について紹介します。 【紫泥(しでい)】 萬古焼において、還元焼成によって焼締められた、紫褐色の炻器(せっき)を指します。 鉄分を多く含んだ陶土を、還元焼成する(陶器が酸化されないように焼くこと)と、 素材の中に含まれる鉄分が黒く焼き上がります。 焼き上がった後、冷却のために空気に触れさせると、 わずかながらに陶器が酸化され、酸化鉄(赤褐色)が生成されます。 この、還元鉄の黒と酸化鉄の赤褐色の微妙なバランスで、紫褐色に変化するのです。 ※このため、窯元によって、紫泥の色がそれぞれ異なります。 強度が高く、土にコシもあるので、非常に薄く作ることもできます。 吸水性がほとんど無いので、急須やフリーカップなどの素材に使われることが多いです。 <使い方> ✕ 食洗機、直火、オーブン、電子レンジ ![]() 鉄分を多く含むことで、紫泥にはお茶の味をまろやかにする効果があります。 お茶の渋み成分の一つであるタンニンは、金属イオンと反応する性質があります。 紫泥の中に含まれる鉄分とタンニンとが反応することで、渋みが抑えられ、自然とまろやかな味になるということです。 三重県はお茶の生産量も全国3位で、「かぶせ茶」という茶種については全国1位の生産量を誇ります。 陶器のみならず、三重県のお茶も是非ご堪能ください。 ![]() |