陶器は、金属などと比べて、熱を伝えにくい性質があります。
良くも悪くも、ゆっくりとしか加熱・冷却されません。
ゆっくり加熱していくことで、『低速加熱』という利点があることは別項でも紹介しています。
一方、温度が下がる場合にも、『蓄熱性』『保温性』が高いという利点が得られます。
土鍋は『蓄熱性』が高いので、
水が沸騰したり、お肉が焼けたりする程度まで温まってしまえば、あとは弱火でも充分に加熱調理ができるようになります。弱火でじっくり火を通すことで、食材の煮崩れや焦げ付きが抑えられ、吹きこぼれもしにくくなる利点があります。
また、『保温性』が高い土鍋は、一度温まれば冷めにくい特性があります。
煮込み料理では、火を止めた後の余熱を利用して、食材にじんわりと味を染み込ませることができます。また、火からおろしてそのまま食卓へ並べた時でも、温かさを保ってくれる利点があります。
ちなみに、
これらの特徴を最大限に活かした料理が炊飯です。
加熱し続けなくても高温を維持してくれる土鍋だからこそ、焦げることもなくふっくらとしたごはんを炊くことができるのです。(逆に、加熱を続けることでおこげを作り出すことだってできます)
